世界の音楽クリエイター列伝
 - Trevor Horn㊦ - 

 

 

 

プロデューサーやミュージシャンを問わず、音楽の世界で光を放った才能に迫るブログ企画です。

 

 

この企画では、取り上げられた人物のバイオグラフィーを辿りながら、関わった作品を可能な限りご紹介。掲載されたジャケ写等をClick!していただくことで、リンクされた「アイテム投稿」のページでその作品のさらに詳細な情報を確認しながら、ネット動画の力を借りて実際に視聴も出来ます!

 

 

第3弾として、Trevor Hornにフォーカスしています!

 

 

 

 

ここでは、Trevor Hornによる1990年代以降の動きに触れていきたいと思います。

 

 

ここで告白をすると、筆者は1990年代以降のHornの活動をしっかりとは追えていませんでした。

そんな中、改めてこの時期の彼による足跡を辿ってみると、ある意味で1980年までの活動よりも、量のみならずその幅の広さに驚かされる結果に。

 

それは、Trevor Hornという異才を様々なアングルから見ることであり、1980年代の快進撃の種明かしを見せてくれているようでもあり…ということで、この時期の彼による活動や関わった作品に、可能な限り触れていきたいと思います。

 

 

1990年代に入ると、HornはSealという才能に出会います。

 

1991年、Hornは、彼のデビュー作をプロデュースし、全英1位を獲得。ZTTレーベルからのリリースでした。

 

 

Click! デビュー作。Hornのお気に入り作でもある。

 

 

本作を支える人々がなんとも豪華。

Hornは、盟友Ann DudleyとBruce Woolleyを引き連れると共に、Paulihno Da Costaといった名うてを招聘。加えて、Keith Le BlancやDoug Wimbish、そして、屋敷豪太なんて名も!

アルバムの作りは、ある意味でこういった人々からイメージされる世界観と言えるのかもしれません。

Hornが用意したサウンドスケープの中で、オーソドックスなソウル・ミュージックと1990年代という時代のエレクトリック・ミュージックが拮抗する様は、Sealという稀有な存在を媒介として、スリリングに届けられます。

 

この頃から、Hornはレコーディングにコンピューターを導入する一方で、リミックス作業には興味を失い、アルバム制作に専念するようになったと言われます。

本作に通底する「作り込み」感は、そんなところに起因するのかもしれませんね。

 

SealとHornのタッグは、その後10年以上、4作目まで継続され、Hornにとっては2000年代までのライフワークのようでもありました。

 

 

 

1991年には、Marc Almondの「Tenement Symphony」の半分をプロデュース。

 

 

Click! Trevor Hornがプロデュースしたソロ作。Soft Cell作品も手掛けてみて欲しかった⁉

 

 

内容的には、隅から隅までがエレポップ。そういった意味では、Soft Cellファンをがっかりさせることはない内容と感じました。

本作には、Soft Cellの相方:David Ballが参加し話題になったようですが、このブログ的にはAnn DudleyとBruce Woolleyの名がクレジットされていることは見逃せませんね。

 

 

 

1992年には、Mike Oldfieldの「Tubular Bells Ⅱ」をプロデュース。

 

 

Click! 映画「エクソシスト」で用いられたアノ曲等の続編。

 

 

アルバムの作りとしては、映画「エクソシスト」のサントラ曲にもなったアノ曲のイメージと、Mikeの演奏家としてのスキルをフルに詰め込んだ、プログレッシブなインスト作、といったところでしょうか。

“Video~”の大ファンだったというMikeは、レコーディングで自分の様々なアイデアをHornにぶつけたようですが、彼は「首を縦に振るか、横に振るだけだった」とか。

 

 

Hornによる精力的な動きはまだまだ続きます。

 

同じ1992年、Pat Metheny、Wendy & Lisaらを伴い、映画「Toys」のサントラを制作。

1995年には、CherやGenesisのアルバムの一部を、1996年には、Tina Turnerのアルバムをプロデュース。

また、1990年代後半には、Wendy & Lisaのアルバムをプロデュースしたようですが、お蔵入りに。

なんでも、この頃のHorn夫妻が、デュオふたりの同性愛に反対していたとかいう話もありますが、このこととアルバムがお蔵入りになったこととの関係は不明です。

(FGTHの同性愛は許容できて、Wendy & Lisaのそれは何故許せなかったのか、については正解に辿り着けておりません)

 

 

 

そして時は、新世紀へ。

2002年、Hornはロシアのポップ・デュオ:t.A.T.u.をプロデュースします。

 

 

Click! 英語作品としてのデビュー作。お騒がせ事案ばかりが取り上げられたが、本作の仕上がりは高品質。

 

 

“Not Gonna Get Us”等5曲を手掛け、この時の仕事は、Hornによる「1980年代以降の最高の仕事」と評価されました。

日本における彼女たちのイメージは「ミュージック・ステーション、ドタキャン事件」で大方設定されており、筆者もその部類に収まってきたクチですが、今回改めてHornが手掛けた曲に触れるにつけ「食わず嫌いはいけない」と思わせるに充分な、高クオリティな音世界が繰り広げられています。

 

 

 

2003年には、Bell & Sebastienの「Dear Catastrophe Waitress」をプロデユースします。

 

 

Click! Trevor Hornとのタッグは、娘がファンだったことがきっかけだったとか。内容は良作。

 

 

当時の評論としては、Hornの起用に関し、「アーツ・アンド・クラフツ・インディーズの価値観を継承する最後の生き残りとされたグループにしては、意外な人選」というものだったようですが、筆者の感想もほぼ同じ。

「そこにTrevor Hornはいたのか?」と思わせるほどに、ストレートなバンド・サウンドを聴かせてくれているのですが、結論、「2000年代ネオアコの傑作」ともいうべき、素晴らしいアルバムに仕上がっているのは流石と感じました。

Hornによる「アーティスト寄り添い型」の仕事として、もっと取り上げられていい作品なのではないかと。

 

 

 

2004年には、Lisa Stansfieldのアルバム「The Moment」のタイトル曲をプロデュース。

 

 

Click! ZTTレーベルからリリースされたUKの歌姫の作品。

 

 

こちらもZTTレーベルからのリリースでした。

UKの歌姫の表情を様々な角度から捉えんと、様々なサウンドが用意されていますが、エレポップ路線が共通項となっている意味では、結果的にHornの存在感が前面に出ている印象です。

 

 

 

2006年には、Pet Shop Boysの9枚目「Fundamental」をプロデュース。

 

 

Click! 9作目。Horn仕事は、オーケストラルなサウンド作りによるドラマ性の提供といったところか。

 

 

エレポップ・デュオとしての彼らにしては、思いの外、ダンサブルな曲は少ない印象です。逆に、オーケストレーションを多用した、内省的な曲調が大勢を占める作りに、Tevor Hornの仕事を認めるべきな気がしました。

 

 

 

2010年には、Jeff BeckやYesの再結成アルバムをプロデュースしていますね。

 

 

 

そしてこの頃から、Hornは再び自らパフォーマンスすることを再開させます。

 

2006年にはProducersを結成、今もTrevor Horn Bandとして活動を続けているようです。

 

また、つい最近の2023年には、Sealのバンド・メンバーとしてベースをプレイした他、そのオープニング・アクトとしてBugglesを復活させたり。

 

 

 

一般的には、“ラジオスターの悲劇”とZTT期のセンセーショナルな活動のインパクトが、Trevor Hornのイメージを決めてしまっているように思いますが、彼の軸には「コンセプト・メイカー」の前に「ミュージシャン」としての筋が一本通っている気がします。

彼は、ベーシストとしてヴォーカリストとして音楽の世界に身を置き、一度はその立ち位置から距離を取ったものの、世界を散々振り回して、山の頂きに立った挙句、また「演奏すること」に戻ってきたワケですから。

 

 

また、一方でその「プロデューサー」としての才も、「エゴイスティック」な「音の探究者」的側面だけでなく、「アーティスト本位の仕事」も充分にやってのけてしまえる、そういった意味では至極真っ当なプロデューサーでもあるのではないか、とも思うのです。

 

 

 

貴方にとって、Trevor Hornはどんな人ですか?

 

 

 

<画像を押下すると、それぞれの商品に関する投稿ページが閲覧出来ます>

 

 

 

音楽の世界で光を放った才能に迫るブログ企画の第3弾は、Trevor Hornを取り上げてみましたが、いかがでしたでしょうか?

 

 

 

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関連するブログへは、以下からアクセス出来ます。

世界の音楽クリエイター列伝 - Trevor Horn㊤ - 

世界の音楽クリエイター列伝 - Trevor Horn㊥ - 

 

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