世界の音楽クリエイター列伝
- Paul Weller㊦ -
2026年10月3日
プロデューサーやミュージシャンを問わず、音楽の世界で光を放った才能に迫るブログ企画です。
この企画では、取り上げられた人物のバイオグラフィーを辿りながら、関わった作品を可能な限りご紹介。掲載されたジャケ写等をClick!していただくことで、リンクされた「アイテム投稿」のページでその作品のさらに詳細な情報を確認しながら、ネット動画の力を借りて実際に視聴も出来ます!
第4弾として、Paul Wellerにフォーカスしています!
ここでは、Paul Wellerが1990年代から現在に至るまで、ソロ・アーティストとして活動していた頃の作品に出来る限り触れていきたいと思います。
Style Council解散後の彼による活動再開は、The Paul Weller Movementとして行ったツアーでした。メンバーは、Steve WhiteやJames Taylor Quartetのベーシスト:Paul Francisらで構成されていたようです。
ネット上で、その模様を拾いましたので、貼っておきますね。
演目的には、発表前の自身のソロ曲のみならず、The JamやStyle Councilの楽曲も出し惜しみすることなくお披露目される格好となっており、これはなかなかに楽しそうなステージです。
その後、セルフ・タイトルとなったソロ・デビュー・アルバムがリリースされたのは1992年でした。
ソロ・デビュー・シングルは自主制作となる等、その一人旅の始まりはかなり地味なもののようでしたが、仕上がったアルバムには、Mick Talbot以外のスタカン・メンバーが集い、Dr. RobertやCarlene Andersonなんて名も。また、ライヴ感覚がたっぷりと詰め込まれたサウンドと自身の歌をドンと中心に据えたような作りは、彼の新たな旅路の号砲としてピッタリのような気がしました。
翌年1993年には「Wild Wood」をリリース。
スタカン・メンバー全員が再度一堂に会す中、前作に続き、アーシーなロック路線が推し進められていますが、Dee C. Leeとの間に生まれた子供に向けて歌った曲といった新境地を含む作品となっています。そして、本作は全英チャート2位を獲得し、彼のソロ活動の継続を確固たるものとしました。
1995年には「Stanley Road」をリリース。
本作には、Dee C. Lee以外のスタカン・メンバーに加え、Dr. RobertにCarlene Anderson、Steve Winwood、そして、OasisのNoel Gallagherが参加したことが大きな話題となりました。そして、本作でついにソロ活動初となる全英チャートを制覇することに。
1997年には、4枚目となる「Heavy Soul」をリリース。
大きな話題を呼び込むようなゲスト参加がほぼ無い中、総じて筋肉質なサウンド構成が印象的な作りとなっており、これは彼にとっての自信作だった気がします。実際、アルバムは全英チャート2位、シングル“Peacock Suit”は、キャリアハイとなる全英チャート5位を獲得しています。
1990年代後半のPaul Wellerは、プロデュース業にも挑んでいます。こちらは、1998年にリリースされたCarleen Andersonの「Blessed Burden」。
かつてはYoung Dsciplesに在籍し、Acid Jazzムーヴメントをそのシャープな歌声で支えた彼女によるこのセカンド作は、この頃行動を共にしていたPaul Weller一派のバッキングにより制作されています。仕上がりといえば、Paulのソロ作の延長線上にあるという説明が一番しっくり来るであろう、ロッキン・ソウル集に。
2000年代に入ってからも、彼は順調なペースで作品をリリース。
2000年リリースの「Heliocentric」は、ソロ6作目になります。
いつものメンバーで奏でられるロックには、オーケストラルなアプローチが大胆に導入される等、結構な挑戦ぶりを見せていましたが、本作も見事全英チャート2位の座を射止めており、ソロ・アーティスト:Paul Wellerの絶好調ぶりは継続されます。
2002年にリリースされたのは、7作目となる「Illumination」。
Jocelyn Brownなんて名が見えたり、再びNoel Gallagherが降臨。StereophonicsやOcean Colour Sceneといったブリット・ポップ界隈からの参加もアルバムに花を添えており、アルバムの仕上がりも、心なしかメロディはキャッチーに、サウンドは総じて輪郭がクッキリしたような印象です。
また、同じ2002年には、Terry Callierの「Speak Your Peace」に参加しました。
本作は、IncognitoのJean-Paul Maunickと4HeroのMark Macがプロデュースにあたり、最新のクロスオーバー・サウンドとでもいうべき世界が構築されていますが、ここでPaul Wellerは1曲を作曲・客演しています。
この後のPaul Wellerは、エレクトロニカやダブ・サウンドに接近したかと思えば、The Jamの時代を振り返るようなノイジーでパンキッシュなアプローチを見せたりと、振れ幅を広めに取る形で意欲的な創作活動を展開していた時期でした。
2008年、彼は再婚します。お相手はHannah Andrews。Paul Weller作品ではバック・シンガーを務めていた女性です。
話題になったのは、ふたりの年の差、でしょうか。Paul:52歳、Hannnah:25歳、なんと27歳差での結婚でした!
そして2024年、Paul Wellerが66歳にして制作された「66」。
本作には、Noel Gallagher、Primal ScreamのBobby Gillespie、Dr. Robert、Max Beesley、MadnessのSuggsといった、新旧のブリット・ポップの重要人物たちが集結した形になりましたが、アルバムとしての仕上がりは、円熟味や大らかさを伴ったPaul Wellerの存在感が中心に据えられたものとなりました。
現時点で、Paul Wellerは20作に迫る数のソロ・アルバムをリリースしており、その結果彼は「5つの年代でナンバーワンを獲得」することになりました。
これはPaul McCartneyやJohn Lennonと並ぶ記録だそうです。
Paul Wellerについては、特に1970年から1980年代にかけては、その音楽面において「何が演りたいか」がかなり目まぐるしく変わってきた人でした。
1990年代以降も、ロックが基軸となった自らのソロ作品の中にフレッシュな風を送り込むことは怠っていなかったと言えるでしょう。
音楽というステージのみならず、2024年には、映画「Blitz」で俳優デビューもしていることからも、彼は常に「変化し続ける人」でした。
しかしながら、表現者としての彼には、強靭なまでの「芯」があったこともまた確かです。
1990年以降の彼が奏でたサウンドは、ロックがルーツとしてきた音楽領域への眼差しを強く感じさせるものであり、それはほぼ30年以上もの間、変わっていないのではないでしょうか。
そして、90年代以降のPaul Wellerは一貫して「行動する人」であり続けてもいます。
社会主義、核軍縮、動物保護…多岐にわたった彼の「行動」はこの時期、一旦はマイルドになるも、王室・既得権益層、官僚への嫌悪感は変わらなかった気がします。
2006年には、ブリット・アワードにおいて「音楽への突出した貢献」で表彰され、自ら表彰式にも出席しましたが、大英帝国勲章の授与は辞退したといったあたりの動きも、彼のアティテュードをよく表していると言えそうです。
そして、2024年には、イスラエルのパレスチナ侵攻を批判、ガザ支援を目的としたチャリティ・コンサートにもしっかりと参加していたことは、記憶に新しいところですね。
「音楽に政治を持ち込むな」といった考え方に対しては、鼻で笑いながらギターをかき鳴らし、その時代の体制/権力批判を歌い続けるといった姿は、恐らく好き嫌いこそ別れるでしょうが、彼の創作活動における太い幹となっていたように思え、また、リスナーのみならず彼の下へと集まったアーティストたちに対する大きな求心力となってきたことも事実でしょう。
貴方にとって、Paul Wellerはどんな人ですか?
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音楽の世界で光を放った才能に迫るブログ企画の第4弾は、Paul Wellerを取り上げてみましたが、いかがでしたでしょうか?
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