This Is It!!
みんな聴いているハズなのに、実際は全く無名な曲 - ②番組テーマ・ジングル –
2025年12月10日
「みんな聴いているハズなのに、実際は全く無名な曲」について考えるブログ企画です。
このテーマはもともと、当サイトで運営しているThreadsのアカウントで投げかけたお題でした。
結果、まだ駆け出しの弱小アカウントにしては、なかなかの盛り上がりをみせ、返信をいただいた中には「筆者の知らなかった案件」も多く含まれていたことから、それらをまとめてみたいとの思いに駆られ、このブログ企画にさせていただいた次第でございます。
Threadsにおける返信投稿の中で、情報をいただいたみなさんに、この場を借りて御礼を申し上げます!
ここで企画の主旨を改めて。
ブログのタイトルでいうところの「みんな」とは一旦「別に音楽が趣味なワケでもない」方々を想定しています。
そんな方々が「絶対聴いているハズなのに、その曲名やアーティスト名は知らない曲」に登場いただきます。
もちろん、このブログは、国内外を問わず何かしらの音楽のファンで、あるジャンルにも精通されている「No Music, No Life」な方々にも読んでいただきたい!のですが、
そんな方々には、「同じような位置づけにある曲って他にありません?」という投げかけにお答えいただきたいですし、「こういう日本独特の音楽の聴かれ方について、一緒に考えてみませんか」ってなお誘いを差し上げたく!
企画を進めるにあたっては、動画サイトの力を臆面も無く使わせてもらっておりますが、本稿ではまず「登場する曲名/アーティスト名」を明かしますので、それを見ながら動画サイトから流れる音楽を聴き、「この曲は何に使われていたか」について考えてみていただければと思います。
ということで、今回は「TVを中心とした“番組テーマ・ジングル”」を。
まずはこの企画の主旨を体感いただけるのではないか、との観点から、このVapour Trail“Don’t Worry Baby”から始めましょう。
もしかすると、平成生まれの皆さんには「?」だったりするのかもしれませんが、昭和以降の洋楽ファンであれば、このイントロで頭の中がパーっと開けるのではないでしょうか。
改めてこの曲が入ったアルバム情報を確認したのですが、プロデュースはLarry Carltonだし、パーカッションにはPulinho Da Costaの名が確認できることからも、結構な重要作のように思われます。
そんなことから、「みんなが聴いたことあるのに、全くの無名な曲」の筆頭に挙げるのにふさわしい楽曲だと思うのです。
そしてこちらが、Royal Teens“Short Shorts”。
でも、この画像に「お尻の映像」は出てきませんので、あしからず(笑)。
1950年代のオールディーズのようなんですが、アメリカ人にとってどの程度知名度があるのかは不明です。
一方で、確実に言えるのは、日本人ほどこの曲が「耳馴染み」になっていることはない、というところでしょうか。
次に、Linda Scott“I’ve Told Every Little Star”。
「様々なジャンルの知らない世界」を伝える番組で使われてますね。曲の冒頭が使われてますので、番組名まですぐにお答えいただける案件かと。
この曲、彼女の1961年のデビュー・アルバムに収められていて、シングル・ヒットもしたようです。
古さを全く感じさせない「華」をもった良質ポップスだと改めて。
そして、こちらは「彼」と女性陣が繰り広げるトーク番組に使われている曲。
上がKate Bush“Wuthering Heights”、下がSam & Dave“Hold On, I’m Coming”ですね。
オープニングとエンディングに使われたこの2曲を並べ聴くことで、その番組名が浮き上がってくるのではないでしょうか。
1曲目のMV、特に洋楽ファンでない方には、なかなかに「鳥居みゆき」な映像かと思われますが、このKateさんは1980年代の洋楽シーンを彩った、とっても才能ある方なんです。
2曲目は、サザン・ソウルどころかR&Bと呼ばれるもの全てのクラシック、根っこを成す名曲です。思わずライヴ映像を拾ってしまいましたが、カッコ良くないですか、この映像! Modsたちが神と崇めた、この勇姿!ぴったりスーツ!
また、これはJeff Newmann“Positive Force”。のっけのシンセ音で「おーっ」となると思います。
今は、BSで朝までギロン、しているみたいですね。
番組は1987年に開始、この曲のリリースもほぼ同じ時期なので、番組はこの曲を「新曲」としてチョイスしたことになります。
更に調べると、この曲が収められたアルバムは日本盤で発売された形跡が無いことから、特にタイアップ的な意味合いも無さそう…という経緯にも、筆者的には強く興味をそそられた次第。
このMaynard Ferguson“Star Trek”も、上記案件と似た、サックスが入ってきた途端「目の前の視界が広がる」系といえるのではないでしょうか。
「アメリカに行きたいかー!」
この曲が収められたアルバムは、UKジャズの世界では…なんて視点からすると、別の曲が注目されてきた人ですし、当時の日本では“ロッキーのテーマ”のカヴァーに焦点が当たっていたようでした。
そこに来てのこのチョイス。番組もアルバムも同じ1977年が起点になっているようですが、とてもカッコイイ曲ですよね。何かに使いたくなる仕掛けが一杯の楽曲、とでも言いましょうか。
元ネタとなった楽曲の時間軸を少し今に引き寄せますと、Coldcut“Theme From Reportage”あたりは押さえなくてはならないでしょう。
昔、ガキだった貴方であれば、すぐに判るハズ(笑)! でも、案外「この曲って、テーマ曲として作られたんじゃないんだ!」ってな反応もあるのかもしれません。
Coldcutは1980年代後半に結成され、1990年代のクラブシーンを席捲したイギリスのユニットですが、この曲の特徴を定めている冒頭のブレイクに着目されて引用に至っているだろうというケースは、本ブログの別の回に登場している、Art Of Noise“Legs”と同じ系統に属すものと思われます。
しかし、今回久しぶりに曲全体を聴きましたが、これをサンプリングで作り上げたことに感嘆せずにはいられません。
そしてこちらがFatboy Slim“Because We Can”。
「漫才師」であれば、恐らく誰でもこの曲で登場したいでしょうし、聴いているこちらも緊張感に包まれてしまうような効果を持つ曲ではないでしょうか。
番組のテーマには、冒頭の「ヴォイス・サンプリングのインパクト」で、引用されるに至ったと思われますが、オリジナル楽曲自体も、その「インパクト」で最後まで牽引されていくような作りになっていますね。
次はクラシックの世界から、ムゾルグスキー“キエフの大門”を。
こちらも、日本各地の「ナニコレ⁉」を伝えるバラエティ番組(ってほぼ正解、言っちゃってますが)の中で頻繁に引用されていますね。
該当ポイントに辿り着くには、4分50秒ほど、クラシック鑑賞いただきます。でも、そのことで、これが何の番組で引用されているかは、必ずや判別されるでしょう。
こちらの引用は、番組のテーマ曲というよりは、「振りに振った挙句の、やっとこさ正解にフォーカス」するための効果音的なジングル、というところでしょうか。
ということで、「みんな聴いているハズなのに、実際は全く無名な曲」について考えるブログ企画の「ある場面・シチュエーションを表す“効果音”」篇、いかがでしたでしょうか。
最後までお読みいただいたことに感謝すると共に、「読後の感想」や「こういう案件もあるよ!」ってな情報もいただけると、「中の人」の励みになりますので、このブログ記事の下にあるコメント欄やThreadsアカウントに投稿願います!
UniverGoods
コメントする際にはこちらを押下