Above The Rest!
- PUMA SUEDE/CLYDE㊦ -
2026年2月8日
スニーカーの銘品・傑作にフォーカスし、歴史や文化的背景も織り交ぜながら、その魅力に迫るブログ企画です。
第11弾では、PUMAのSUEDEとCLYDEを取り上げています!
前回は、SUEDEが生まれて以降の歴史やカラバリを辿ってみましたが、今回は、CLYDEというモデルを可能な限り追うと共に、SUEDEとCLYDEとの違いについても触れてみたいと思います。
この企画の目玉のひとつは、取り上げるスニーカーを画像で確認出来ること。これを実現するにあたっては下北沢のヴィンテージ・スニーカー・ショップ:somaさんにご協力をいただきました。世界に誇るsomaアーカイブを通じて、偉大なるスニーカーたちのストーリーを体感して下さい!
CLYDEというモデルは、広くトレーニング・シューズとして用いられていたSUEDEが元になっています。
1967年にNBAに指名され、New York Knicks等でプレーしたWalt Clyde Frazierが生みの親、ということになります。
1973年に、彼がSUEDEのカスタム・メイドを要望、それを受けて、PUMAがSUEDEのデザインを見直すと共に、軽量化も図って生まれたのがCLYDEというモデルです。
ここで、今回の主題となる「SUEDEとCLYDEの違い」について整理してみましょう。
まず、わかりやすいところでいうと、「モデル名の表記の有無」があります。
前回もお伝えした通り、SUEDEの場合は、基本的にアッパー部分の表記は「PUMA」とだけであって、「SUEDE」という表記はありません。一方で、CLYDEについては、アッパーのサイド部分にモデル名の表記がなされています。
また、CLYDEについては、その表記にあたっての字体が「筆記体」か「ブロック体」かによって、大まかな年代判別が可能となります。
更に、基本的にSUEDEのヒールには猫が描かれているのに対し、CLYDEのヒールには猫がいないという違いもあります。
ただし、「ヒールに猫がいないSUEDE」も存在するようなので、ややこしいのですが…。
そして、これは技術的なお話になりますが、当時のSUEDEは圧着式で、CLYDEはサイドマッケイ製法という形で、アッパーとソールが接着されている、という違いも。
(ただし、最近の復刻版やコラボ版では、この方式が逆に採用されているようですね)
といったあたりを押さえた上で、CLYDEに関する年代判別やカラバリについて可能な限り追ってみましょう。
CLYDEは、西ドイツでの生産からスタートしました。また、年代判別にあたってのポイントとなるモデル名の表記は、この頃「筆記体」だったようです。
(※この時期の「最初期モデル」については、筆者未確認なので、確認出来次第、掲載させていただきます)
1970年代中期以降からは、そのカラバリを増やしていったようですが、やはり今となってはその存在は、かなりに稀少かと。
1970年代中期からは、ユーゴでの生産も始まりました。それに伴って、カラバリが更に充実されていきます。モデル名の表記はユーゴ製も「筆記体」で始まったようです。
PUMAとClydeとの契約は、1970年代後期になって終了することになるため、この時期がいわゆるオリジナルCLYDEの最終期になります。
また、この頃からは、モデル名の表記が「ブロック体」のものが出てきます。
そして、これは番外編ということにはなりそうですが、CLYDEというモデルはSPALDINGにも存在することをご存じでしょうか。
ClydeがPUMAとの契約終了後に、SPALDINGと契約し、制作されたモデルになります。
話を、前回扱ったSUEDEにも戻しながら、このふたつのモデルの歴史について再度触れてみると…
SUEDE/CLYDEは、1970年代後半あたりを境に、競技用としての役割に一区切りを付け、新たにファッション・アイテムとしての存在感を放ってきます。
ストリートからの支持については、前回触れたところですが、それと並行するかのように、SUEDEは映画の世界にも顔を出します。
1982年に公開された「トッツィー」で、主演のDustin Hoffmanが、SUEDEを着用しています。
1990年代に入ると、再びヒップホップの世界、そしてスケートの世界という形で、ストリートからの熱烈なラヴコールを受けることになります。
ひとつは、Beastie Boys。
彼らとSUEDEとの関係については、別のブログでも詳しくフォーカスしていますので、そちらもご覧ください。
そして、もうひとつがプロ・スケーターのScott Bourne。彼が着用したことはリバイバル・ブームを巻き起こす大きなきっかけとなりました。
上記のような流れを受ける形で、SUEDEに関する復刻版のリリースが頻繁に行われただけでなく、ジル・サンダー、アレキサンダー・マックイーン、カール・ラガーフェルドといったラグジュアリーな世界とのコラボも、かなり目にするようになります。
競技、ストリート、音楽や映画の世界……
SUEDE/CLYDEというモデルが、多方面からの支持を受けてきた理由は、その「プリミティブ」なデザインにあるのではないでしょうか。
スエード生地というある種の高級感を感じさせるアッパーにがっつりと描かれた「フォームストライプ」。
この一本気な意匠は、長い時代の移ろいの中で、「こんな風に履いてみたい」「こんな形にアレンジしてみたい」といった形で人々の想像をかき立て続け、「オールド・スクール・スニーカーの雄」としての存在感を高めていった印象です。
個人的には、「スニーカー好きが、スニーカーを好きになる理由」がギュッと詰まったモデルだと思っています。
<画像を押下すると、それぞれの商品に関する投稿ページが閲覧出来ます>
「スニーカーのマスターピース」にフォーカスするブログ企画の第11弾は、PUMAのSUEDEとCLYDEを取り上げてみましたが、いかがでしたでしょうか?
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また、「このスニーカーを取り上げて欲しい」というリクエストもお待ちしております。筆者の力が及ぶ限りではありますが、お応えしたいと思っています!
ということで、次回もお楽しみに!
関連するブログへは、以下からアクセス出来ます。
UniverGoods















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