「おでん」って面白い! – 全国津々浦々 ご当地おでんの多様性 Vol.3「ペアリング」編

最終回となる第三弾では「おでんとワインのペアリング」について取り上げてみようと思います。

 

 

と、その前に!

おでんの味は「出汁」と「種(具材)」で決まると思いきや、「調味料」というものを外せないんです!ということをお伝えしたく。

 

特に東京では、おでん屋さんに赴くと、必ずといっていいほど「黄色いからし」がついてきますよね?

ああいった「調味料」についても、とても面白い地域性があるようなんです。

また、ワインとのペアリングにも大きく関わってくると思いますので、ここで「調味料/薬味」について触れておきたいと思います。

 

 

◼︎おでんの味わいにアクセントを加える「調味料たち

私は寒い時期になると、コンビニのレジ横にある「おでん」をついつい買ってしまいます(しかも、週に3回も)…。

中でも大好きなセブンイレブンでは、「おでん」を買うと「からし」以外に色々な調味料や薬味がもらえるのを知っていますか?

最近では、「味噌だれ」や「柚子胡椒」といったものまで無料でもらえました!

セブンでもらえる「おでんの調味料」。知ってました?

 

そんな私なので、おでんに合わせる「調味料」にも少々こだわりがあり、地方遠征した際にも色々と調べつつ食してきました。

その成果は以下の通りです。

 

青森:「生姜味噌(赤味噌ベース)」を付けて食べた。

金沢:「味噌だれ(白味噌ベース)」が出てきた。

静岡西側では「味噌だれ(八丁味噌)」を、東側では「青のり+だし粉」をかけて食べた。

姫路:「生姜醤油」を付けて食べた。

宇和島:「辛子味噌(麦味噌)」を乗せて食べた。

福岡・佐賀・長崎:「柚子胡椒」がよく出てきた。

 

再度登場の「静岡おでん」。種の上に「だし粉」がかかっているの、わかります?

 

宇和島で食べたおでん。大根の上に乗っているのは「麦味噌」です。

 

 

「調味料の地域性」、面白くないですか⁉

 

中でも、個人的にベストだった「種と調味料の組み合わせ」は、「大根+味噌だれ」「しらたき+柚子胡椒」「卵+柚子ごしょう+味噌だれ」でした!

 

一般的な「お鍋」と同じで、「おでん」を構成するのは「出汁」「種」「調味料」なんだ!ということが伝わりましたでしょうか!

この組み合わせで、おでんもこれまで以上にいろんな楽しみ方ができそうですよね?

 

 

■お取り寄せおでんにもユニークな「調味料」が

そして、今回お取り寄せした8種類のおでんのうち、2商品にも「調味料」が添付されていました。

 

姫路おでんには、やはり「生姜醬油」が添付されていた。

静岡おでんには、やはり「青のり」に加え「だし粉(魚粉)」が添付されていた。

 

 

 

<上記画像を押下すると、商品に関する投稿ページが閲覧出来ます>

 

取り寄せた「姫路おでん」には「生姜醬油」が付いてました。

 

今回、お取り寄せおでんに付いていた「調味料」は、改めて実食してみた印象として、単なる「塩味」というだけでなく「魚介感」とでもいうべき強いインパクトを与えるもので、単なる「添え物」の域を大きく越えるものでした。

なので、「苦手だ」という人も多そうですが、「クセになると抜け出せない」特色ともいえる気がします!

 

 

◼︎組み合わせ次第 おでんとワインのペアリング

さて、皆さんは、おでんを食べる時、どんなお酒を合わせますか?

 

私は以前、赤羽の「丸健水産」さんで、「おでんの出汁割り酒」と一緒におでんをいただきました。

 

マルケンの「日本酒の出汁割り七味入り」!

 

そこでは「ワンカップ日本酒を購入、50ml残してカウンターに持っていくと出汁を注いでいただき、お好みで七味をかけながら愉しむ」という体験をしたのですが、その時の私は「おでんは焼酎でもビールでも合うけど、この日本酒の出汁割り最高!」という感想を持つのみでした。

…でも、いつしか「自分の仕事でもあるワインだって、実はおでんとも合うのでは?」と思うように。

 

おでんにワインなんか、合うんか~い!

 

合うんです! 実際のところ、おでんってワインともペアリングが可能なのです。

 

おでんは「魚介」がベースなので「白ワインが合う」のは想像できますよね?

でも、個人的には「おでんに合う赤ワインもある」と思っています。

 

「おでんとワインのペアリング」に関しては、以下を押さえておけば、大きくはハズさない気がしています。

「出汁」との相性:「さっぱり味」であれば「ミネラルが感じられる白」、「魚介の旨味が強いもの」であれば「長期熟成・酵母接触(瓶の中で酵母が糖を食べ尽くしアミノ酸が発生すること)されたシャンパーニュ」、「味噌煮込み」には「メルローの赤」なんかが合う。

・「種(具材)」との相性:「練り物」に含まれる鉄分量がポイント。「さっぱりとした白身魚のすり身」であれば「すっきり白」、「魚介感のある青魚のすり身」であれば少量のタンミンを含む「ロゼ」や「醸し系」、「牛すじのような肉類」には油をきってくれる「ミネラルと酸のある白(オーストリア・ドイツ)」や「淡い赤(ピノ・ノワール等)」が良い。

・「調味料」との相性:「からし」「だし粉」「生姜醬油」には「旨味系白」か「淡い赤」、「柚子胡椒」には「柑橘系白」、「味噌」には「濃厚赤」あたりがイケる!

 

実際、お客様に当店のワインとの組み合わせを試していただいた際にも、

・「生姜醤油をつけて食べる姫路おでんには、 「豊かな旨味」を持つ「南イタリア・プーリアの白ワイン」が合う!」

・「魚介類の旨みが引き立つ出雲や宇和島のおでんは、「優しいタンニン」を感じる「南イタリア・サルデーニャのロゼワイン」が良い!」

といった感想があがりました。

 

お客様におでんとのペアリングを試していただいた2本のイタリア・ワインは、以下のものになります。

 

 

 

 

<上記画像を押下すると、商品に関する投稿ページが閲覧出来ます>

 

ちなみに、プーリヤやサルデーニャは海に囲まれた「魚介類の宝庫」。「鰯」を指す英語:sardineはこの地名からきているらしいですよ。

 

 

最終回となる今回は、おでんに添える「調味料」の地域性に加え、「ワインとのペアリング」に触れてみましたが、いかがでしたでしょうか?

 

 

この「おでんブログ」では、3回にわたり「出汁」「種」「調味料」を切り口に、その多様性の面白さについてお伝えしてきましたが、日本にはまだまだたくさんのユニークなおでんが存在すると思います。

 

私も「おでん」の「食べ比べ研究」は続けるつもりなので、皆さんからも「おでん情報」を提供いただけたら、とてもうれしいです!

 

 

それでは、ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「おでん」って面白い! – 全国津々浦々 ご当地おでんの多様性 Vol.1「出汁」編

「おでん」って面白い! – 全国津々浦々 ご当地おでんの多様性 Vol.2「種」編

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